さまざまな個性を持った子どもたちが教えてくれたこと。
それは、『人生は冒険だ』ということでした。
教えてくれたというより、思い出させてくれたんです。
『ミス・ペレグリンと奇妙な子供たち』
Miss Peregrine’s Home for Peculiar Children/2015/America
監督:ティム・バートン
出演:エヴァ・グリーン/エイサ・バターフィールド/サミュエル・L・ジャクソン/エラ・パーネル/ジュディ・デンチ/テレンス・スタンプ
★★★★★(星4.5)
<あらすじ>
主人公のジェイクはいつも孤独なおとなしい少年。 ある日、大好きなお祖父さんから幼少より聞かされていた物語について「あるメッセージ」を受ける。 急いで家に駆けつけるが彼は不審な死体となって発見された。 その際に見た怪物のような生き物の話をするが誰にも取り合ってもらえず カウンセリングを受けることになる。 ジェイクはお祖父さんから受け取ったメッセージにある通り、とある島へと向かう。 その島でお祖父さんの話した物語にある「ミス・ペレグリンの屋敷」を発見する。 そこに暮らすミス・ペレグリンと子供達はみな不思議な能力を持っていた。 そして1940年の9月3日を毎日繰り返す世界。 あの物語の世界「ループ」がそこには存在していた。 彼らと過ごすうちにジェイクは自分にも不思議な能力を持つことを知る。 そして、「ループ」に存亡の危機が迫っていることにも。 自分の能力がみなを救うのに必要であることを知ったジェイクは その危機に立ち向かうことを決意する。 1940年9月3日はなぜ繰り返されるのか? なぜ自分がその世界へ入れたのか? 襲い来る敵とは? ジェイクの決断と行動で物語は動き出す…。
人生は冒険だということをこの作品は教えてくれた
変人扱いされていたお祖父さんの言葉を信じ、ジェイクは行動を起こしました。
それによってジェイクは自分を受け入れてくれる仲間と出会い、平凡な人間だと思っていた自分にもある能力があることに気付かされます。
ミス・ペレグリンと子供達はそれぞれが魔法のような能力を持っています。
- 時間を操り、ハヤブサに変身できるミス・ペレグリン
- 空気より軽く空気を操れる少女
- 植物の成長を操る少女
- 死体に命を吹き込む少年
- 体内で蜂を飼っている少年
- 予知夢を投影できる少年
- 火を操る少女
- やたらと怪力な少女
- 喋らないけど意思疎通が可能な双子
- 後頭部に口を持つ少女
- サッカーが好きな透明な少年
まさに奇妙な子供達です。しかし、それらは一人では世界は成立しません。
それぞれの能力が適切な場所で発揮された時、生命としての世界が形成されるのです。
人は皆、何かしらの能力がありそれを発揮する場所があるのです。
監督のティム・バートンはそのことを伝えたかったのではないでしょうか。僕は作品を見ながらそう思いました。
それからもう一つ大切なこと。
自分の才能は自分以外の誰かが教えてくれているってことです。
その自分以外の誰かに出会い、そのメッセージ受け取ること。それが生きていくってことなんじゃないのかな。
メッセージに気づくには他の個性を受け止めることがとても大切。
そのためには、同じところに留まっていてはいけない。
冒険しないとね。メッセージを受け取る準備があるのならば。
印象に残った2人の女優さんと一瞬のティム・バートン
ミス・ペレグリン役のエヴァ・グリーンさんの綺麗な瞳。吸い込まれそうな魅力を湛えていますね。
空中に浮いてしまうエマ役のエラ・パーネルさんの可愛いさ。
上映中エラ・パーネルさんに惹かれつつも脳裏にクロエ・グレース・モレッツさんが浮かんでは消え浮かんでは消えしていたのですが、なんか気になって後で調べてみたらこの二人「キック・アス」で共演してたんですね。あ〜、そういうことか。うん、納得です。
ちなみにエヴァ・グリーンさんは『007 – カジノ・ロワイヤル』のボンドガールでした。あの時とはまた違った雰囲気のエヴァさん。本当、美しいです。マリオン・コティヤールさんといいエヴァ・グリーンさんといいフランスの女優さんは瞳が綺麗ですね。
忘れちゃいけないジュディ・デンチさん。短い出演時間ですが存在感抜群ですね!
それから一瞬だけティム・バートン監督が出演されていましたね。ちょっと「クスっ」とするシーンでした。
原作について
この作品はランサム・リグス『ハヤブサが守る家』という小説が原作となっています。
私は知りませんでしたが、海外では大変有名な作品のようです。
お祖父さんが所有していた50枚の奇妙な写真とともに物語は進んでいくようです。
書籍なのでそれらの写真をじっくり見ながら読み進めると映画とはまた違った楽しみ方ができるかもしれませんね。
早速、読んでみたいと思います!
いかがでしたか?
映画『ミス・ペレグリンと奇妙な子供たち』は、大人から子どもまで楽しめる作品ですが、感情移入する登場人物が見る人それぞれによって大きく違うので、鑑賞後はみんなでワイワイ話したくなる作品でした。
今回2D上映を見てきましたが3D上映も行ってみたくなりました。
ティム・バートン作品を初めてご覧になって興味をお持ちになった方。入門編としては本作品と「チャーリーとチョコレート工場」がオススメだと思います。
この作品との出会いに感謝します。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
ではまた別の作品でお会いしましょう。
今回ご紹介した作品
こちらが原作の小説です。
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