桜のようなひと、浅田真央

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昨日の自分は、決して 今日の自分を裏切らない。

浅田真央

2005年12月17日、東京の代々木第一体育館。
フィギュアスケートグランプリファイナル、女子シングルフリーの演技。
淡いピンク色の衣装をまとった少女がふわりと氷上に舞い降りた。
チャイコフスキーの「くるみ割り人形」を舞う少女はまるで桜の花びらのように軽やかで可憐で美しかった。
15歳の浅田真央さんはその大会で見事に優勝。
以来、彼女の演技は日本中の視線を釘付けにしてきた。

浅田真央さんは桜のような人だ。
常々そう思っていた。

健気なひと。

2010年、初めてのオリンピックで金メダルを期待されながらもキムヨナとのライバル対決に敗れた。
くやしくて涙を流しながらも最後に笑顔を見せてくれた。

強いひと。

2014年ソチオリンピック、SPでのジャンプの失敗が響き16位ながらもフリーでは自己最高得点をマークして6位に食い込んだ。
その完璧な演技に日本中が、彼女と共に涙した。

正直でかわいいひと。

帰国後、ある政治家が放った心無い一言「あの子、大事な時に転ぶんだよな。」
それに対して見事な切り返しを見せた。
「人間なので失敗することもあります」と話し始めた彼女は
「失敗したくてしているわけではないので、それは違うと思う。」とばっさり切った。
その後こう続ける。
「ああいう発言をして、森さんも少し後悔しているんじゃないかと少し思います。」

美しいひと。

2017年4月12日、引退会見には真っ白なスーツ姿で登場しこう話した。
「やれることはすべてやった。悔いはありません。」
そう話す彼女の表情は晴れ晴れとしていて、瞳はキラキラ輝いていた。
「くるみ割り人形」を舞った少女と何も変わっていない屈託のない瞳。

長い選手生活。たくさん山がありました。

このコトバのあと、感謝の気持ちが語られた。
決して山あり『谷あり』と言わなかったところに彼女の強さを感じる。
「苦しいことも自分で選んだ道なのだから『谷』ではない。」
そう言いたげな笑顔は満開の桜のようだった。

真央ちゃん、ありがとう。

涙を見せまいとする後ろ姿も美しかったです。

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