幸福の七か条とは
漫画「ゲゲゲの鬼太郎」「悪魔くん」などで有名な漫画家・水木しげるさんが、著書「水木サンの幸福論」のなかで書かれたものです。
様々な世界を見て、経験してきた水木しげるさんがまとめた「幸福になるための知恵」を七つの条文にまとめたものです。
どれも深みのある考えさせられるコトバばかりです。
ボク自身、いつも心の何処かにこのコトバを住まわせてきました。
冒頭で「幸せになるための知恵」と紹介しましたが、ホントはちょっと違っています。
「幸せに気づくための知恵」だとボクは思っています。
なぜなら、みんな生きているだけですでに幸せなんですから。
幸福の七カ条
第一条
成功や栄誉や勝ち負けを目的に、ことを行ってはいけない。
第二条
しないではいられないことをし続けなさい。
第三条
他人との比較ではない、あくまで自分の楽しさを追及すべし。
第四条
好きの力を信じる。
第五条
才能と収入は別、努力は人を裏切ると心得よ。
第六条
怠け者になりなさい。
第七条
目に見えない世界を信じる。
いかがでしたか?
あなたは何を感じ、どれを実践してみたいと思いましたか?
第7条の『目に見えない世界を信じる。』は妖怪の世界をたくさん描いた水木さんらしいコトバですね。
ボク個人的には、この第7条をもっとも大切にしています。
例えば、あなたと仲良しの友達が旅行のお土産を買ってきてくれました。それはちょっとした「喜び」ですよね。
その喜びは、どこからやって来るのでしょうか?
その喜びは、どこへ向かっているのでしょうか?
それは友達があなたに「お土産買っていこう」と思ってくれた気持ち、それが嬉しいのではないでしょうか。お土産はその気持ちを可視化したにすぎません。
友達の気持ちはあなたのココロに届き、「嬉しい」という感情を生みました。そして、あなたの「ありがとう」というコトバが友達のココロに届いた時、また新たな感情が生まれるでしょう。
友達が買ってきてくれた「お土産」以外は目に見えるものではありませんが、そこには小さな幸せが確かに存在しています。
友達の気持ちを感じる。
それは第7条の『目に見えない世界を信じる。』ということに通じるんだと思います。
この世界には目に見える物質世界と、目には見えないけど確かに存在しているもう一つの精神世界が存在していると思います。
もう一つの世界があるからこそ、気持ちが通じあったり、直感で人を好きになったり、離れた場所で同時に互いのことを想ったりするのではないでしょうか?
サン・テグジュペリの名作「星の王子様」にこんな一節があります。
本当に大切なものは、目に見えないんだよ。
あまりにも有名な一節ですが、このコトバだけだと、とても抽象的でわかったようなわからないような感じになりませんか?
この後、王子様は次のように話します。
―― 水 だって そう さ。 キミ が、 ボク に 飲ま せ て くれ た 水 は、 まるで 音楽 みたい だっ た。
滑車 と ロープ を 使っ て 音 を 立てながら 汲ん で くれ た からね……。 おぼえ てる? …… とても おいしかっ た よ。
主人公の「ボク」が王子様のために汲んだ、一杯の水。
それをこんな風に喜び、気持ちを表現した王子様。
目に見えないものにこそ大切にしなければならない『何か』がある。
その、目に見えない『何か』が幸せの本質 なんだと思うんです。
水木しげるさんは、自分が描いた妖怪たちと協力して、みんなにそのことを伝えてくれているんじゃないだろうか?
そんな思いを持って水木さんの作品を読み返してみようと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
皆さんにとってハッピーな1日が訪れますように ♪
すてきコトバが届きますように。
「水木サンの幸福論」
『幸せの七か条』と水木しげるさんの半生を描いた「幸せ指南書」です。
NHK朝のテレビ小説「ゲゲゲの女房」でもおなじみのエピソードが実名で楽しめます。
文章がとっても読みやすいので本が苦手な人にもオススメ。
水木さんの人生観を感じることのできる一冊です。
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