「別れの曲」は日本だけ?フレデリック・ショパン3つのすてきコトバ

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博物館の中でパンツを誉めそやされるなんて
ご免こうむる。

ー フレデリック・ショパン ー

美しく繊細なピアノ曲で知られるショパン。母国ポーランドでは紙幣デザインに肖像が使われるほどの人物です。

そんなショパンからは想像もできない皮肉たっぷりなコトバ。とても意外な感じがしませんか?

きっと自分の死後に銅像やら所持品やらを博物館に飾られ、知らない人たちにジロジロ見られる姿を想像したのでしょうね?

肖像画でしか知らないショパンさん。どこか親近感が湧いてくることばですね。

3月1日は『ショパンの誕生日』
今回はショパンさんの誕生を記念して【フレデリック・ショパン、3つのすてきコトバ】をご紹介します。

フレデリック・フランソワ・ショパン(1810-1849)はポーランドを代表する作曲家・ピアニストとしてあまりにも有名です。

私たち日本人にとっても、クラシックは聞かないという人にとっても、親しみやすい作曲家の一人ではないでしょうか。

そんなショパンさんの音楽は『別れの曲』に代表されるピアノ独奏曲が多く綺麗なメロディーがとても印象に残ります。

『別れの曲』として有名で数々の映像作品でも使われているこの曲ですが、正式な曲名はは「Etude No.3 Op.10-3」。

日本語にすると「エチュード 第3番 作品10-3」です。ちなみにエチュードというのは「練習曲」のこと。

練習曲?

「別れの曲」というタイトルがまったく想像できませんが、これは一体どういうことなのでしょうか?

恋人と別れた女性。

彼女はひとりあの頃を思い出す。

楽しかったあの時、幸せだった。

目を細めて笑う、あの人の優しい笑顔。 頬に触れるあの人の指先。 永遠に続くと思ってた幸せ。

あの夏さえこなければよかったのに…。

甦る真夏の悪夢。

彼を奪った女。

憎しみと絶望が私の心をかき乱す。

今はひとり、彼はもういない。

楽しかったあの頃を胸に閉じ込め、ただ瞳を閉じて風を感じている。

私がいまどこにいるのか、生きているのかさえわからない。 だけど私は幸せです。 あの人との思い出があるから。

ありがとう。 そして、さよなら。

僕はこの曲を聴きながらいつもこんなドラマを妄想してました(笑)。

この曲の背景にはこんなドラマがあったんだろうな〜、などと勝手に想像していたのですが、それが単なる練習曲だったとは。

どうしたらいいんでしょうか?ショパンさん。

練習曲のひとつであるこの曲は、なぜ『別れの曲』と呼ばれているのでしょうか?

このように呼ばれるのは実は日本だけなんです。

1934年にドイツで制作された映画『Abschiedswalzer』はショパンの伝記映画として日本では翌年『別れの曲』という邦題で公開されました。この作品のメインテーマとして使われたのがこの曲、という訳です。

その作品の中ではショパンさんの有名な曲に関する誕生秘話やエピソードが描かれているようなので見てみたいですね。


「ピアノの詩人」といわれるショパンさんですが、同時代に「ピアノの魔術師」と呼ばれた人がいました。

その名は、フランツ・リスト(1811-1886)です。

彼は何千人もの人に聴かせるように弾くが、私はただ一人の人に聴かせるために弾く。

ここでいう「彼」とはリストさんのことのようです。

「超絶技巧練習曲」という「なんかもうすごいな」的な曲を書いたり、オーケストラを従えてのピアノ協奏曲や交響詩を書いたリストさん。

それに対して、ピアノひとつでグラデーションを描くような表現をしたショパンさん。

とても対照的な二人を的確に表したコトバだと思います。そんなお二人は互いの才能を認め合う大親友だったそうですよ。

自分の耳が許す音だけが音楽である。

いっさいの妥協を許さない職人さんらしい力のあるすてきコトバですね。他人に向けたコトバではなく、自分へ向けた自戒のコトバのように思えます。

ショパンさんは音符ひとつひとつに想いを込めて作曲していたに違いない。

このノクターンを聴くたびにその思いを強くします。

曲の出だしの繊細な表現がいいですね。

個人的にはショパンさんの曲の中で一番です。


いかがでしたか?

3月1日は『フレデリック・ショパンの誕生日』

ちなみに2018年で生誕208年を迎えます。

ショパンさんに関連する音楽や映画はたくさんあります。

ご紹介したのはホンの一部ですがこれを機会にショパンさんの音楽・生き方に触れてみてはいかがでしょうか。


最後まで読んでいただきありがとうございました。

今日という日がが皆さんにとってハッピーな1日でありますように。

またすてきコトバの世界でお会いしましょう!

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