「ヤグニ」と「スモールゴール」を忘れないで。
そういって先生は「ヤグニ」というコトバの意味を教えてくれました。
ごちゃごちゃしていたボクの頭の中はそのコトバによってすっきりと整理され、ライフスタイルそのものにも大きな影響を与えました。
もっとシンプルに生きよう!|YAGNI(ヤグニ)原則のススメ
YAGNI原則とは?
YAGNI(ヤグニ)はプログラミング用語です。
プログラミングにおいて原則とされる「機能は実際に必要になるまでは実装しない」という考え、“You ain’t gonna need it”(そんなの必要ないって)というコトバを縮めたものです。
アプリやサービスなどを開発する際、将来的に必要になるだろうと予想し機能を実装したとします。
しかしその結果の多くは
- ほとんど使わなかった
- それによって動作が重くなった
- 実際に必要になったとき、予想とは違うものが必要だった
- 設計が複雑になった
- バグなどの修正に時間がかかる
といった状況を生み出しているようです。
結果として、実装する時間・修正する時間・設計見直しなど時間コストばかりが無駄に増え、余計なコードが書かれることによって複雑で見苦しく間違いやすいといったデメリットが生まれることになります。
つまり、良かれと思ってやったことなのに無駄のほうが多いということです。プログラミングだけではなく実生活でもよくあることではありませんか?
YAGNIとの出会い
ボクがこのコトバに出会ったのはプログラミングの勉強をしているときでした。オンラインスクールでJavaScriptを受講していたとき、下にあるような「カウントダウンタイマーを作ろう」という課題がありました。
それぞれのボタンを押すとタイマーが作動するというシンプルなものです。JavaScriptの学習としては初歩の初歩といった段階。ボクは勉強のため課題以上の機能を盛り込もうとしました。60秒ごとにディスプレイの色を変えたり、残り10秒で文字に色とアニメーションをつけたり、0になったときのアニメーションを派手にしたりコメントを出したり、とあれこれやろうとしました。
ノリノリだったのもつかの間、思いのほか手こずってしまいイメージ通りにできないどころか課題で要求されていた機能を実装し忘れ再提出となったのです。
さらに、余計なコードを書いたせいで修正が思うように進まず頭が混乱してしまい手が止まってしまいました。
そんなときに先生が教えてくれたことが「YAGNI」という考え方だったのです。
オンラインスクール講師の教え
YAGNIの意味を説明したあと先生は3つの注意事項を挙げました。
-
機能は必要最小限に。
-
必要が予想される機能でも、実際に運用してからどのような機能を実装するか確認すること。
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一気に完成させず、スモールゴールの達成を繰り返すこと。
これらは普段の生活にも活かせる考えだと思いました。
YAGNIでお買い物
お買い物をするときってついつい余計なものを買ってしまうときがありますよね。そんなときは「必要になるだろうから」と考えて、あるいは自分に言い聞かせて購入していませんか?
例えば夏物の洋服を買いに行ったとしましょう。そこに季節を先取りした秋冬物が早くも並んでいたとします。
すぐに着る夏物ものはいいとして、1ヶ月・3ヶ月後に必要になる「だろう」秋冬物もあなたは欲しくなってしまいました。でも、当初の予算からはオーバーしてしまう。
そんなときに「YAGNI」。
「着るだろう」といった予想で行動をおこさない。
秋になったら違うデザインのすてきな服がでているかもしれません。
「YAGNI」はあなたの無駄なお買い物を未然に防いでくれるでしょう。
YAGNIで断捨離
タンスの肥やしになっていた洋服。履かなくなったお気に入りのスニーカー。押入れ奥深くに眠っていたたくさんの本や漫画。もうやらないゲーム。身につけないアクセサリー。貼らないポスター。
そんなモノと別れてもっと身軽になりたい。断捨離を決行するあなたにも「YAGNI」は役に立ちます。
残すものを選別する際、迷うものってありますよね。
- 「まだ使えるから」
- 「もう一度読むかもしれない」
- 「来年着るかもしれない」
- 「実は一周まわってオシャレかも」
- 「高かったし」
そんなときに「YAGNI」。
必要なものしか持たない。
あなたの部屋は見違えるほど広くなり気持ちも軽くなるでしょう。
断捨離に迷ったら「YAGNI」を思い出しましょう。
スマホにも「YAGNI」
スマホやパソコンも長く使っているとアプリが増えて、いろんなデータが蓄積されます。それが動作不良やバッテリーの消費過多につながり快適に使えなくなります。
使わないアプリがいっぱい入っている、というかたも少なくないでしょう。
アプリからの無駄な通知がバッテリーの消費に大きく影響する場合もあります。
最近、スマホのバッテリーのもちが悪いなと思ったら「YAGNI」。
それはスマホのパフォーマンス向上させるかもしれません。
YAGNIでシンプルライフ
無駄なお買い物をしなくなり、断捨離も断行できたなら生活はとてもシンプルになります。
必要なものだけに囲まれている生活は機能的で、すみずみにまで目が行き届くようになります。そうすると以前よりモノを大切にするでしょう。お手入れもするでしょう。
不便を感じ必要なものがあれば、必要になったとき買えば良いのです。
ボクはミニマリストではありませんが「YAGNI」を意識するようになっていろいろな変化が現れました。
まず、モノが少なくなり生活がシンプルになりました。
パソコンやスマホに使わないアプリをずっと入れているようなこともなくなりデータ管理もできるようになりました。
常に気分がスッキリしているため、掃除をこまめにするようになったのは自分でも意外で、驚きの変化でした。
YAGNIとのつき合い方
これまでどのようなときに「YAGNI」を意識すれば暮らしに活かせるのかということをご紹介してきましたが。この考えは全てに当てはまるわけではありません。
「YAGNI」原則を人間関係に当てはめるとうまくいかないこともあるでしょう。
だって、困っている人がいるのに「助けて」と実際に言われるまで何もしない、とかそんなことになってしまいかねませんよね。
ボクが「YAGNI」を意識するとき、それは判断に迷ったときです。
それが自分自身を助け、何らかの変化と成長をもたらしたことは間違いありませんから。
いかがでしたか?
『もっとシンプルに生きよう!|YAGNI(ヤグニ)原則のススメ』
プログラミング用語のひとつである「YAGNI」というコトバ。
実生活に取り入れてみると案外役に立つもんだよ、ということが伝われば幸いだなと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
皆さんにとってハッピーな1日が訪れますように ♪
すてきコトバが届きますように。